ソナタ ト短調 作品3-4
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「リコーダーの底力」
★この曲を収録したCDつき楽譜★
2208 リコーダー用 1800円+税
RG-208 リコーダー用 1200円+税(絶版)
SR-113 リコーダー用 3800円+税
ダウンロード製品 620円(税込み)
★解題★
フィンガーの「作品3」はアムステルダムのロジャーが出版した楽譜が残っていますが、いつごろ出版されたかはわかっていません(一説には1701年ごろ)。題名にははっきりと「DIX
SONATES a 1 Flute & Basse Continue」とありますので、リコーダーと通奏低音のためのソナタです。比較的やさしく演奏できる、比較的短いソナタ10曲が収録されています。
中期バロックの香りを残すスタイルで、和声にも後期バロックとは少し違う雰囲気があります。
★解説★
4つの短い楽章から成る、たいへん小粒でやさしいソナタですが、音楽に力があって、演奏しがいのある名品です。
第1楽章はアダージョ(ゆっくりと)、4分の4拍子です。短い前奏に続いてリコーダーが歌いだすと、フレーズの終わりの音を次のフレーズの開始の音にして歌い継ぎながら、しだいに長いフレーズを奏し、ようやく完全終止で落ち着くと、テーマが回帰して終わります。
第2楽章はヴィヴァーチェ(生き生きと)、2分の3拍子。テーマはヘンデルのト短調ソナタの第2楽章のテーマに酷似していますが、発表はフィンガーのほうがはるかに古いのです。堂々たる開始から、やや早口な音楽に移り、そしてヘミオラを駆使した収束の音楽でしっかりしめくくります。
第3楽章は再びアダージョ・4分の4拍子です。変ホ長調で歌いだしたと思うとすぐにハ短調、ト短調、変ロ長調、そしてまたト短調と移っていきながら、気持ちの激しいゆれ動きを表現しています。最後は速いパッセージをはなかやかに奏してからト短調でしめくくります。歌劇のいち場面を思わせる音楽です。
第4楽章はプレスト(速く)、8分の6拍子で、ジークなのでしょう。分散和音で力強く上昇する音型から始まって、印象の鮮やかな音楽を繰り広げます。終止の箇所では付点のリズムも顔を出します。前半・後半ともに繰り返しますが、それでもほんとうに短い曲です。ただ、内容はぎっしりです。
※演奏例がお聴きいただけます
■リコーダーによる演奏
第1楽章(B−3)
第2楽章(C−1)
第3楽章(C−2)
第4楽章(C−1)
※カッコ内は指回り難度です。
※リコーダー演奏:石田誠司 伴奏演奏: 石田誠司
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