リコーダーJP フィンガー作品


ソナタ ハ長調 作品3-5


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「リコーダーの底力」


★この曲を収録したCDつき楽譜★
2216 リコーダー用 1800円+税
RG-216 リコーダー用 1200円+税
(絶版)
SR-113 リコーダー用 3800円+税
ダウンロード製品 620円(税込み)


★解題★

 フィンガーの「作品3」はアムステルダムのロジャーが出版した楽譜が残っていますが、いつごろ出版されたかはわかっていません(一説には1701年ごろ)。題名にははっきりと「DIX SONATES a 1 Flute & Basse Continue」とありますので、リコーダーと通奏低音のためのソナタです。比較的やさしく演奏できる、比較的短いソナタ10曲が収録されています。

 中期バロックの香りを残すスタイルで、和声にも後期バロックとは少し違う雰囲気があります。


★解説★

 小粒ですが爽快感あふれる佳品です。

第1楽章はヴィヴァーチェ(生き生きと)と指定され、2分の3拍子です。平明ですが気品のある、実に気持ちのいいテーマを奏します。

 ※ 第1楽章と第2楽章は実は一続きの音楽で、ここで言う第2楽章の最後に第1楽章が回想されるのですが、練習の都合も考慮して、便宜的にこのように分けました。

第2楽章はアレグロ(快活に)、4分の4拍子です。すばしこい感じのテーマで始まりますが、やがて少しなだらかなモチーフも導入されていきます。そして、収束したのかと思うと「ヴィヴァーチェ・2分の3拍子」となって、第1楽章の音楽がほぼそのまま回想されます。しかし、単なる「ダ・カーポ」ではなく(低音が少し違う)、全体に、より華やかで、かつ重厚な感じになっています。

第3楽章はアダージョ(ゆっくりと)、4分の4拍子です。イ短調の走句で始まります。オペラの1場面のような劇的な雰囲気を持っており、チェンバロとの生アンサンブルならばかなり自由な演奏の仕方をしたいところでしょう。まったく切れ目なく第4楽章に続きます。

第4楽章はプレスト(速く)と指定され、8分の6拍子ですが、ジークではないのかも知れません。フレーズが変則的な(つまり4小節や8小節でない)小節数になっていることが多く、短いなかに旋律の表情が自在に変化していきます。絶品の終曲です。


※演奏例がお聴きいただけます

■リコーダーによる演奏
第1楽章(B1)
第2楽章(C1)
第3・第4楽章(B3/C1)


※カッコ内は指回り難度です。
※リコーダー演奏:石田誠司  伴奏演奏: 石田誠司


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