デュオソナタ ハ長調
(Moore版二声曲集より)
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RJP応援チャンネル「リコーダーの底力」
★この曲を収録したCDつき楽譜★
ダウンロード製品 620円(税込)
3116 リコーダー用 1800円+税
★解題★
ロンドンの Thomas Mooreが1691年に出版した「2声曲集(A Collection of
MusicK in two parts)」は、フィンガーの作とされる多数の短い二重奏曲のほか、通奏低音伴奏ソナタが1曲、他にジョン・バニスターの四重奏曲なども併録されているという、ちょっと雑然とした曲集です。
本作は曲集の冒頭に収められています。タイトルとして「ソナタ」と銘打たれてはいるのですが、この後にも同じハ長調の短い曲やハ短調の曲が続けて収められており、どこまでが最初の「ソナタ」に含まれるのか、いまひとつはっきりしません。しかし結論がなければ本にまとめることができませんので、一応、ひとつの仮説として「ここまでで1曲目のソナタ(全5楽章)」ということにしました。したがって、当然、異論はあり得ると思います。
★解説★
第1楽章はグラーヴェ(重おもしく)、2分の2拍子です。第1リコーダーの歌い出しを1小節遅れで第2リコーダーが模倣しながら追うことにより始まります。途中から連続16分音符で声を揃え、最後は第1リコーダーを「半拍遅れ」で第2リコーダーが追いながらしめくくります。しめやかで気品の感じられる佳品です。
第2楽章はアレグロ(快活に)、2分の2拍子です。活発な感じの主題を第1リコーダーが提示、2小節遅れで第2リコーダーがそれを模倣して始まります。途中は1小節遅れでの模倣があり、さらには第2リコーダーが先導する場面もあって、短いなかにしっかりと音楽的な楽しさが詰め込まれています。
第3楽章は2分の3拍子で、発想表示がありません。3度間隔で声を揃えた歌い出しから、上・下の入れ替え、先行する側と模倣して追う側の交代など、やはり演奏する楽しさへの配慮がすみずみまで行き届いています。やさしくて絶品に美しい。
第4楽章は2分の2拍子で、アダージョ(ゆっくりと)と指定された短い間奏曲ふうの楽章です。第3音を半音低めることによる翳りのある響きが洒落た味付けになっています。
第5楽章は、発想指示のない8分の6拍子の楽章です。テンポはおそらくほどほどに速い感じが合うでしょう。八分音符の均分リズム、付点八分音符を用いた跳ねるリズム、そして16分音符が連続する華やかな箇所もあって、短いなかでも変化に富む展開をみせ、最後は高らかなファンファーレのようにしめくくります。
※演奏例がお聴きいただけます
■リコーダーによる演奏
第1楽章 (B−2)
第2楽章 (C−1)
第3楽章 (B−1)
第4楽章 (B−2)
第5楽章 (C−1)
※カッコ内は指回り難度 です。
※リコーダー演奏: 石田誠司
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