リコーダーJP G. フィンガー作品


デュオソナタ ト長調
(Moore版二声曲集より)


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RJP応援チャンネル「リコーダーの底力」

★この曲を収録したCDつき楽譜★
ダウンロード製品 620円(税込)



★解題★
 ロンドンの Thomas Mooreが1691年に出版した「2声曲集(A Collection of MusicK in two parts)」は、フィンガーの作とされる多数の短い二重奏曲のほか、通奏低音伴奏ソナタが1曲、他にジョン・バニスターの四重奏曲なども併録されているという、ちょっと雑然とした曲集です。

 本作は曲集中の番号で 5, 6, 7, 8に当たる4曲(すべてト長調)をまとめて1曲のソナタ作品(あるいは組曲)とみなしてみたものです。どの楽章にもタイトルや発想表示はありませんが、「緩急緩急」と配列されているとみなし得るでしょう。(ただし第1楽章には途中で速い部分が挟まれていすが。)


★解説★

 第1楽章は2分の2拍子で始まります。おそらくゆったりとしたテンポで伸びやかに演奏すべき音楽でしょう。やがて4分の3拍子の爽快な中間部に入りますが、ここは逆にかなり速いテンポの音楽だと思われます。問題はテンポのとり方ですが、RJP版の音源では、2分の2拍子部分の八分音符=4分の3拍子部分の四分音符という取り方をしてみました。

 第2楽章も2分の2拍子で、速い同音連打で始まるすばしこい感じのテーマを扱う、ごく短い間奏曲ふうの音楽です。しかし、この短い中でも後半では先行した相方を同度で模倣して追いかける(一瞬ですが)という趣向をみせ、しかも立場を入れ替えてそれを2度行って華麗にフィニッシュを決めています。

 第3楽章は4分の3拍子で、おそらくメヌエットなのでしょう。比較的平凡に始まったようでありながら、後半では、先行声部を、今度は5度上で高らかに歌い上げながら模倣する(これも一瞬ですが)という趣向を、これまた立場を入れ替えて2度行っています。

 第4楽章は8分の3拍子で、たぶん非常に快速な(1小節を1拍と感じたほうが良いような)終曲です。第2楽章でも「同音連打」がひとつの特徴でしたが、この楽章では同音連打の主題が縦横に活躍して、鮮やかに全曲をしめくくります。



※演奏例がお聴きいただけます

■リコーダーによる演奏
第1楽章(B−2)
第2楽章(Bー3)
第3楽章(B−2)
第4楽章(C−1)

※カッコ内は指回り難度です。
※リコーダー演奏:
石田誠司


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