ソナタ 第6番 変ロ長調
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(YoutubeのRJP応援チャンネル「リコーダーの底力」)
★この曲を収録した伴奏音源つき楽譜★
リコーダー用: 2193 1500円+税
リコーダー用: RG-193 900円+税(絶版)
リコーダー用 SR-100 3800円+税
ダウンロード製品 620円(税込)
★解題★
マンチーニの「リコーダー(またはヴァイオリン)と通奏低音のための12のソナタ」は1724年にロンドンで出版されました。スカルラッティの下で働きながらも作曲家としてもっとも充実した時期に書かれた作品とあって、まんまんたる意欲がみなぎり、内容的に充実した、すばらしい作品集となっています。
リコーダーのための多数のバロックソナタの中にあっても、激しい転調を駆使して濃厚な情緒をかもし変幻自在の表情を見せるマンチーニのソナタは、欠かすことのできない大切なものだといえるでしょう。
★解説★
4つの楽章から成り、マンチーニの力量が存分に発揮された、スキのない名品です。
第1楽章はラルゴ(広びろと)、4分の3拍子です。堂々とした開始から、テーマをたくみに展開しながら音楽を進めます。変ロ長調からヘ長調、ト短調、ニ短調と移っていったあと、変ロ長調でテーマを回帰させると、収束に入っていきますが、終わるとみせかけて一度はぐらかしてからしめくくり直す持って行きかたは、マンチーニ流の「お約束」とはいえ、きれいに決まっています。
第2楽章はアレグロ(快活に)、4分の4拍子で、フーガの手法を取り入れた対位法的な色彩の強い楽章です。軽快なテーマをリコーダーが変ロ長調で提示するのに対して低音がヘ長調で応答することで始まります。次の主題提示(17小節低音)までの推移にあたる部分でリコーダーに16分音符が連続するくるくると回るような音型が出てきて(8小節)、以後の音楽で重要な役割を果たします。同時に、この音型が指回りの点ではたいへん厄介で、この楽章の難しさの原因になっています。しかし、音楽的には主題の展開も遺憾がなく、緊密に構成されていて、すばらしい内容の楽章です。
第3楽章は再びラルゴで、4分の4拍子です。ト短調で始まって、付点音符のハネるリズムで音楽に生気を注ぎ込みながら、ナポリ楽派の作曲家らしい激しい転調を連ねていきます。最後はフリギア終止で第4楽章を呼びます。
第4楽章は再びアレグロで、4分の2拍子ですが、いきなり三連符のテーマで始まり、ジークのようなノリの音楽になっています。付点のハネるリズムが混用されていますので、これもジークのノリで三連系「2:1」のリズムと解するのを基本にしてよいと思いますが、やはり少し厳しめにとってやるほうが音楽が引き締まるかも知れません。
※ 演奏例がお聴きいただけます
第1楽章(B−2)
第2楽章(C−2)
第3楽章(B−3)
第4楽章(C−2)
※カッコ内は指回り難度です。
※通奏低音実施: 高橋たかね リコーダー演奏: 石田誠司 電子チェンバロ演奏:
石田誠司
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