リコーダーJP シックハルト作品
    


ソナタ 変イ長調 作品30-17


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★この曲を収録したCDつき楽譜★
2170 アルトリコーダー用 1500円+税
SR-094 アルトリコーダー用 3800円+税
ダウンロード製品 620円(税込)


アルトリコーダー用: RG-170 900円+税 絶版



★解題★

 J.C.シックハルトの「24のソナタ 作品30」は、原題は「音楽のアルファベット 24のソナタ」で始まる長いもので、1735年ごろの出版だそうです。1722年に発表された大バッハの「平均率クラヴィーア曲集」と同様に、「すべての調によるソナタ」であることが狙いの一つだったようで、フルート、ヴァイオリン、リコーダーのどれで演奏してもよいことになっていました。(音域が違いますから、その場合は音符記号の読み替えにより、移調して演奏するようになっていました。)

 すべての調、というからには、シャープやフラットの記号が5つも6つもついたような調号になる曲も出てくるわけですが、難しい場合は、やさしい調で演奏することもできるようになっていました。たとえば、「嬰ハ長調」(シャープ7つの調)の曲の楽譜を、「ハ長調」の楽譜として読んでしまえば格段にやさしくなります。そういうことをしてもよいということになっていたのです。

 RJP版では、フランス・ブリュッヘンらが提案している調の選定(全音楽譜出版社刊「24のソナタ」による)と曲配列にもとづいて出版していきます。(ブリュッヘン版では原典と異なる曲配列になっていますが、RJP版でもブリュッヘン版が付した曲番号を踏襲するということです。)

(一部改稿 2011.08.24.)


★解説★

 6つの楽章から成るソナタです。変イ長調は演奏の難易度としては中程度の難しさで、多くのかたにとって手ごろな練習材料になるのではないでしょうか。

 第1楽章はアダージョ(ゆっくりと)4分の4拍子のプレリュードふうの楽章です。細かく動きながら歌っていく音楽です。

 第2楽章は、ヴィヴァーチェ(生き生きと)4分の4拍子です。題は示されていませんが、アルマンドなのではないでしょうか。16分音符の動きには失敗しやすい指づかいが多く含まれており、上級者でもそれなりに練習を要する場合が多いと思います。

 第3楽章は4分の3拍子のコレンテ。このような付点リズムを基調とするコレンテはシックハルトの十八番です。終盤に現れる三連リズムを含むモチーフが新鮮な効果を上げています。

 第4楽章はラルゴ(広々と)と指定された2分の3拍子の楽章で、間奏曲のようなものととらえてもいいでしょう。平易な曲調です。

 第5楽章はアレグロ、8分の12拍子のジークです。16分音符が多く、通常のジークよりはかなり遅いテンポが合うでしょう。

 第6楽章もアレグロで、4分の4拍子の終曲。ガボットなのでしょう。最初の2小節は激しいクロスの連続で、下手をすると始まった途端にコケます。ここを無事に過ぎればあとはそう大したことはありません。


★試聴ファイル★

通奏低音(電子楽器): 石田誠司  リコーダー: 石田誠司

※カッコ内の表示は「指回り難度」です。

第1楽章(C−1)
第2楽章(C−2)
第3楽章(C−2)
第4楽章(B−2)
第5楽章(C−2)
第6楽章(C−2)


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