ソナタ 変ロ長調 作品17-5
Youtube のRJP応援チャンネル「リコーダーの底力」より
全曲の演奏(ノーカット)の試聴ができます。
★この曲を収録した伴奏音源つき楽譜★
2248 アルトリコーダー用 1800円+税
SR-143 アルトリコーダー用 3800円+税
ダウンロード製品 1860円(税込)
★解題★
J.C.シックハルトの「12のソナタ 作品17」は、1712年から15年までの間に、アムステルダムのRogerから出版され、のちにロンドンのWalshから少なくとも2版にわたって再刊されました。若々しいエネルギーと大家の風格とを兼ね備えた、充実した力作ぞろいの作品集です。
★解説★
5つの楽章から成り、そのうち4つが快速な感じに演奏される、元気のいい曲です。
第1楽章はアレグロ(快活に)、4分の4拍子です。1オクターブ下ってくる音階で始まり、いくつかのクライマックスをつくりながら駆け抜ける、プレリュードふうの颯爽とした楽章です。
第2楽章はアダージョ(ゆっくりと)、4分の4拍子で、本作では唯一の緩徐なテンポの楽章です。ゆっくりとですが、やはり下降していくモチーフで始まります。ゆったりと揺れるゆりかごのようなノリ。属調(ヘ長調)でしめくくられるのがちょっと独特。
第3楽章は4分の4拍子で、シックハルトが大好きだったアレグロのアルマンドです。ここでも最初に示されるテーマは1オクターブを下ってくる骨組みになっています。多彩な音型を駆使して変化に富んだ音楽を織り上げていきます。後半はブレスが少し大変です。
第4楽章は8分の6拍子のジークです。テーマは山形の(つまり上がっていって、その後下がってくるという)姿をしていて、ここで初めて1楽章で示した「下降」の姿を脱しました。テーマの展開はかなり自由に、またタップリと行なわれますが、前半部のしめくくりに現れる2声部になったフレーズが楽章全体のしめくくり役でも出てくることによって、全体の形が整えられています。
第5楽章は2分の2拍子のガボット。第4楽章のジークで終わっておいても良さそうなところへ、アンコールのように(おまけのように)速い楽章を付け加えるも、シックハルトが好んだ形です。テーマが第1楽章と逆に「1オクターブ上昇」の骨組みになっているのも興味深いところ。付点のリズムを基調としながら、均分リズムの箇所をまじえることで変化をつけています。
★試聴ファイル★
リコーダー: 石田誠司
通奏低音(電子楽器): 石田誠司
※カッコ内の表示は「指回り難度」です。
第1楽章(C−1)
第2楽章(C−1)
第3楽章(C−2)
第4楽章(C−2)
第5楽章(C−1)
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