ソナタ ハ長調 作品17-6
Youtube のRJP応援チャンネル「リコーダーの底力」より
全曲の演奏(ノーカット)の試聴ができます。
★この曲を収録した伴奏音源つき楽譜★
2260 アルトリコーダー用 1800円+税
SR-143 アルトリコーダー用 3800円+税
ダウンロード製品 1860円(税込)
★解題★
J.C.シックハルトの「12のソナタ 作品17」は、1712年から15年までの間に、アムステルダムのRogerから出版され、のちにロンドンのWalshから少なくとも2版にわたって再刊されました。若々しいエネルギーと大家の風格とを兼ね備えた、充実した力作ぞろいの作品集です。
★解説★
シックハルトらしい快活な、そしてたっぷりした内容の力作ソナタです。
第1楽章はアダージョ(ゆっくりと)、4分の4拍子です。多彩なリズム型を用いて饒舌に語る音楽で、最後近くには少し装飾的な句もあります。いったん終わったかと思わせる完全終止のあと、次の小節を呼び込むような1小節のエピローグが置かれています。
第2楽章はアレグロ(快活に)と指定された4分の4拍子のアルマンドです。シックハルトの「アルマンド
・アレグロ」は、かなり速いテンポが合うこともありますが、この曲の場合は16分音符に対してさかんにトリルが指定されているのもあって、そう速いテンポでなくてよいと思います。
第3楽章は4分の3拍子の、爽快にして長大なコレンテです。16分音符のスピード感が欲しい感じがありますので、そこそこ速いテンポで演奏できるほうがよいしょう。ただ、ゆっくりブレスできる場所がとても少ないうえ、各フレーズの最後の方で、決まって「少しおまけがついてフレーズが長くなった」という感じがあり、そのせいもあって、息が続くようにコントロールするのが非常に難しい曲です。収束部が、ややくどいほどに念入りなことも、「酸欠」を招きやすい原因になっています。
第4楽章はアダージョ、4分の4拍子で、終曲を呼び込むための間奏曲のような楽章です。イ短調の属和音から始まるという趣向をみせました。そして、自由に装飾する余地がなさそうな(つまり装飾を最初から書き込んだような)書法になっています。
第5楽章はアレグロ、8分の6拍子ですが、ジークのノリではなさそうです。16分音符のビートが絶えず聞こえる曲で、とくにジグザグ音型による「一人で2声部」の音型が大活躍です。収束部では4小節間にわたってハ長調主和音を長く続けることで盛り上げる効果を上げています。快作と言えるでしょう。ただ3楽章と同様「まだ続くのか!」という感じは大小合わせて何度かあって、それが味でもありますが、息のコントロールには苦労するかも知れません。
★試聴ファイル★
リコーダー: 石田誠司
通奏低音(電子楽器): 石田誠司
※カッコ内の表示は「指回り難度」です。
第1楽章(B−2)
第2楽章(C−2)
第3楽章(C−2)
第4楽章(B−3)
第5楽章(C−1)
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