ソナタ ホ短調 作品1-3
Youtube のRJP応援チャンネル「リコーダーの底力」より
全曲の演奏(ノーカット)の試聴ができます。
★この曲を収録したCDつき楽譜★
アルトリコーダー用: 2233 1800円+税
アルトリコーダー用: SR-114 3800円+税
ダウンロード製品 620円(税込)
★解題★
J.C.シックハルトの「アルトリコーダーと通奏低音のためのソナタ 作品1」(全7曲)は、1710年ごろまたはそれより早くに、アムステルダムのRogerから出版されました。デビュー作にふさわしい力のこもった作品集です。
★解説★
5つの楽章から成っています。なかなかの力作であるだけでなく、独創的なアイディアがいくつも盛り込まれた意欲的な傑作です。
第1楽章はアダージョ(ゆっくりと)、4分の4拍子。付点リズムのモチーフから始まって、よく動きまわりながら音楽を進めます。最後に「ナポリの6」の和音を用いた洒落たおまけつき。
第2楽章はアレグロ(快活に)、4分の4拍子です。ホ短調の力強いテーマで始まりますが、やがて一度ト長調を通ったあとロ短調に入る場面が前半にも後半にもあるのですが、この転調が独特な強引さを感じさせるもので、面白い効果を上げています。
第3楽章はアレグロと指定されたコレンテで、4分の3拍子です。シックハルトが生涯大好きだった、付点リズムを基調とするコレンテ・・・なのですが、後半に入るとちょっと様子が変わってきて、しばらく均分リズムの分散和音的な音型で音楽が進められようになり、さらには16分音符の分散和音の音楽になるという、驚くべき変化をみせます。
第4楽章は再びアダージョ・4分の4拍子です。最初、イ短調の和音から始まる指ならしのような軽い序奏のような部分がありますが、すぐにト長調の音楽になります。途中はコレルリのヘ長調ソナタに対するオマージュのような一節を経たあと、やや強引な感じの転調を繰り返して、ロ短調の属和音上にフリギア終止します。
第5楽章はアレグロ、8分の6拍子のジーグで、もちろんホ短調で始まりますから、第4楽章とのつながり具合は、やや変則的な感じです(ロ短調で始まれば、つながりの感じとしては普通)。たいへん規模が大きく、独特な長い(予想を裏切って延びる感じの)フレーズをつむいでいく、非凡な内容の音楽です。
★試聴ファイル★
リコーダー: 武藤哲也
通奏低音(電子楽器): 石田誠司
※カッコ内の表示は「指回り難度」です。
第1楽章(B−2)
第2楽章(C−2)
第3楽章(C−2)
第4楽章(B−2)
第5楽章(C−2)
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