ソナタ ヘ長調 作品1-5
Youtube のRJP応援チャンネル「リコーダーの底力」より
全曲の演奏(ノーカット)の試聴ができます。
★この曲を収録したCDつき楽譜★
アルトリコーダー用: 2249 1800円+税
アルトリコーダー用: SR-122 2800円+税
ダウンロード製品 620円(税込)
★解題★
J.C.シックハルトの「アルトリコーダーと通奏低音のためのソナタ 作品1」(全7曲)は、1710年ごろまたはそれより早くに、アムステルダムのRogerから出版されました。デビュー作にふさわしい力のこもった作品集です。
★解説★
6つの楽章から成っています。なかなか一筋縄では行かない内容を持った異色作。
第1楽章はアレグロ(快活に)、4分の4拍子です。太鼓でも打ち鳴らすかのような同音連打を含む軽快なモチーフで始まり、しだいに動きを速めて、後半は爽快な16分音符連続が中心になります。
第2楽章はアダージョ(ゆっくりと)、4分の4拍子。通奏低音による2小節ほどの前奏に続いて、長い吹き伸ばしで始まります。あまり広く音域を用いず、比較的細かな動きで音楽を作ります。
第3楽章はアルマンドと題され、アレグロと指定されています。音階を骨組みとする明快な主題で始まりますが、やや珍しい14個にも及ぶ同音の連打があったり、同音連打を利用した2声部の箇所を多様するなど、かなりの快速感を求める内容になっています。
第4楽章もアレグロ、4分の4拍子です。楽譜を一瞥しただけではわからないと思いますが、「演奏しにくさ」は強烈で、まるで作曲者が「初見でなんか吹かれてたまるもんか」とでも言っているかのよう。難しさの原因は、「予想を裏切る音への進行」が非常に多いことにあります。
第5楽章は再びアダージョ・4分の4拍子です。長い吹き伸ばしで始まるのは第2楽章を受け継いだものでしょうが、何とも拍子感のわかりにくい曲で、それが面白さになっています。
第6楽章はまたしてもアレグロ、4分の4拍子です。6楽章すべてが4分の4拍子で、うち4つの楽章がアレグロというのも、そうそうないことです。低音が活発に動いて音楽を前に進め、リコーダーはわかりやすい旋律をさわやかに・・・と思って油断していると、突如16分音符連続のトッカーターふうのモチーフが出てきてあわてさせられます。とてつもなく難しい第4楽章といいこの楽章といい、初見演奏で楽しんでいる愛好家をからかうユーモアなのかも知れません。
★試聴ファイル★
リコーダー: 長谷川圭子さん
通奏低音(電子楽器): 石田誠司
※カッコ内の表示は「指回り難度」です。
第1楽章(C−1)
第2楽章(B−2)
第3楽章(C−1)
第4楽章(C−3)
第5楽章(B−1)
第6楽章(C−1)
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