コレルリの合奏協奏曲による
トリオソナタ 第5番 ニ短調
Youtube のRJP応援チャンネル「リコーダーの底力」より
全曲の演奏(ノーカット)の試聴ができます。
★この曲を収録したCDつき楽譜★
ダウンロード製品 620円(税込)
2319 リコーダー用 2400円+税
SR-162 リコーダー用 3800円+税
★解題★
「12の合奏協奏曲集 作品6」は、大作曲家コレルリ晩年の最高傑作です。これを、バロック時代のリコーダー音楽の大作曲家・シックハルトが、アルトリコーダー2本と通奏低音のためのトリオソナタに編曲したのが、「コレルリの合奏協奏曲による12のトリオソナタ」です。まさに、作曲者・編曲者ともに最高の人を得た、名品と言えるでしょう。
★解説★
4つの楽章から成り、全楽章とも合奏協奏曲第3番・ハ短調の楽章からとられています。ただし原曲の第3楽章グラーヴェは採用されずに置かれた形となりました。
第1楽章はラルゴ(広々と)、4分の4拍子です。2本のリコーダーのかけあいやハーモニーが美しく、いくぶん重苦しく武骨な感じもある原曲に比べて、しっとりとした感じにまとめられています。最後はフリギア終止で第2楽章を呼びます。
第2楽章はアレグロ(快活に)、4分の3拍子です。第1リコーダーが主題を提示したのに対して第2リコーダーが属調(イ短調)で応答し、さらに低音が主題を奏するという導入はすっかりフーガの形ですが、そのあとは対位法的な色彩は強いもののフーガの形からは外れていきます。途中でもう1度、無伴奏で主題を導入していく箇所がありますが、このときは応答が同度になっています。しかし音楽的な効果はすばらしく、本作の白眉と言っていいでしょう。
第3楽章はヴィヴァーチェ(生き生きと)、4分の4拍子です。低音が忙しく動き回る上で、リコーダーは力強くリズミカルな音楽をくりひろげます。
第4楽章は8分の12拍子のジーグで、再びアレグロ。第1リコーダーが無伴奏でジーグらしいテーマを示すと、第2リコーダー、続いて低音がそれを模倣しつつ唱和し、合奏になだれ込んでいきます。スピード感にあふれるすばらしい終曲ですが、第1リコーダー(と第2リコーダーの一部の箇所)の指回りの難しさはかなりのもので、洗練された基礎技術を要します。
★試聴ファイル★
リコーダー: Duo Affettuoso (長谷川圭子・長谷川智彦)
通奏低音(電子楽器): 石田誠司
※カッコ内の表示は「指回り難度」です。
第1楽章(B−2)
第2楽章(C−1)
第3楽章(B−2)
第4楽章(C−2)
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