ソナタ ハ長調 作品30-1
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★この曲を収録したCDつき楽譜★
2006 アルトリコーダー用 1800円+税
SR-009 アルトリコーダー用 3800円+税
ダウンロード製品 620円(税込)
RG-006A アルトリコーダー用 900円+税 絶版
★解題★
J.C.シックハルトの「24のソナタ 作品30」は、原題は「音楽のアルファベット 24のソナタ」で始まる長いもので、1735年ごろの出版だそうです。1722年に発表された大バッハの「平均率クラヴィーア曲集」と同様に、「すべての調によるソナタ」であることが狙いの一つだったようで、フルート、ヴァイオリン、リコーダーのどれで演奏してもよいことになっていました。(音域が違いますから、その場合は音符記号の読み替えにより、移調して演奏するようになっていました。)
すべての調、というからには、シャープやフラットの記号が5つも6つもついたような調号になる曲も出てくるわけですが、難しい場合は、やさしい調で演奏することもできるようになっていました。たとえば、「嬰ハ長調」(シャープ7つの調)の曲の楽譜を、「ハ長調」の楽譜として読んでしまえば格段にやさしくなります。そういうことをしてもよいということになっていたのです。
RJP版では、フランス・ブリュッヘンらが提案している調の選定(全音楽譜出版社刊「24のソナタ」による)と曲配列にもとづいて出版していきます。(ブリュッヘン版では原典と異なる曲配列になっていますが、RJP版でもブリュッヘン版が付した曲番号を踏襲するということです。)
(一部改稿 2011.08.24.)
★解説★
ハ長調のソナタは曲集の第1曲にあたり、爽快な運動性、素直でわかりやすい叙情が魅力です。快速な楽章は無伴奏で吹いても楽しいぐらい、くっきりした旋律です。
第1楽章はヴィヴァーチェ(生き生きと)の8分の12拍子で、リコーダーが、8分音符でたえ間なく音楽を前へ前へとかりたてます。アーティキュレーション(音のつなげ具合)の指定も適確に行われていて、表情の変化がつけられるようにできています。
第2楽章はアダージョ(ゆっくりと)の2分の3拍子で、比較的あっさりとした叙情の、おだやかな感じの曲です。もっと濃厚深刻な叙情でないと物足りないと思われるかたもいらっしゃるかも知れませんが、これはこれで、あまり気張らずに演奏できて、気分がいいものです。
第3楽章はアレグロのアルマンドで、拍子感にちょっと独特なところがあって面白い曲です。ここでもシックハルトらしい快適な運動性が楽しめます。
第4楽章はジークです。普通は非常に快速に演奏されるものですが、しかし少し落ち着いたテンポで演奏しても、のびやかな感じですてきです。たいへん晴れやかな屈託のない音楽で、純粋に音たちが生き生きと飛びまわるさまを楽しんでいるような趣があります。
※演奏例がお聴きいただけます
■リコーダーによる演奏
第1楽章(B3)
第2楽章(B1)
第3楽章(C1)
第4楽章(C1)
※カッコ内の表記は指回り難度です
※リコーダー演奏: 石田誠司 チェンバロ(電子楽器)演奏: 石田誠司