■音楽の楽しみを伝える意欲 〜〜澤 朱里さんについて〜〜■
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■チェンバロサロン
澤朱里さんは「チェンバロサロン」という一種のチェンバロ教室を大阪府内数カ所で開かれている。ここでは主として「チェンバロを弾いてみたい!」と思った大人のかたが学ばれていて、皆さんご自分の憧れの曲・好きな曲を中心に、楽しくチェンバロ演奏を習っていらっしゃるようだ。生徒さんたちの発表会をきかせていただいたとき、そういう雰囲気がひしひしと伝わってきたのである。
お弟子さんを教える先生は数多いが、アマチュアの音楽好きのかたに楽しくチェンバロ演奏に親しんでもらおう!というような、こんなすてきな活動をやっていらっしゃるチェンバロ奏者は、全国にもそうたくさんいないだろう。ここに、音楽家・澤朱里さんのスタンスが端的に表れていると私は思う。「音楽は楽しい。その楽しさをみんなで分かちあっていきたい」ということだ。この澤さんの思いは、まさにリコーダーJPというプロジェクトを始めた私の思いでもある。
■リズム感のよい清潔な演奏
澤さんは、生き生きとしたリズム感としゃれたセンスを持つすぐれたチェンバロ奏者だと思う。とくにフランスものはよく研究されていて、クープランなどはいつもたいへん洗練された演奏だ。アンサンブルもたくみで奏者の呼吸を伺いながらじょうずに合わせていかれる演奏ぶりには安心感がある。これから数多くの演奏経験を積んでいかれるにつれて、繊細さや深みもさらに磨かれてくることだろう。澤さんの演奏は2001年にさる音楽祭で聴かせていたのが初めてだったと思うが、4年後の今年、ひさびさにいくつかの演奏会で聞かせていただいて、以前にも増して充実されているのを感じたのである。
■若々しい意欲
チェンバロ奏者としての成熟も楽しみだが、それだけではなく、いわば音楽の使徒・チェンバロの使徒しての澤さんにも私はおおいに期待をふくらませている。RJPの活動主旨にもたいへん共感をいただけていることが、いろいろと相談させていただいていて、ひしひしと伝わってくるのである。RJPホールにチェンバロがある、となると、それを活用してこんなこともしてみたい、あんなこともできるのではないか・・・と次々とアイディアを広げていってくださる澤さんを見ていると、若々しい意欲がみなぎっていて、関西の古楽・音楽シーンはこれからますます楽しみだな、と楽しい夢がひろがってくる。これからも力を合わせて楽しいことがいろいろやっていけたらありがたいと思っている。
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2005年7月24日 リコーダーJPディレクター 石田誠司 |
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