アルトリコーダーステップバイステップ 第1巻の内容

  きっと楽しく入門できます

製品:三訂版第1巻 


■最初からチェンバロ伴奏つきで

 リコーダーJPの教則曲集すべてを貫く考え方は、「初歩の初歩からバロックソナタをやるまで、ずっと一貫してチェンバロ伴奏の曲で練習する」ということです。

 リコーダーの魅力がもっとも満喫できるすばらしい編成のひとつがチェンバロをともなうアンサンブルであるのは間違いありません。旋律楽器であるリコーダーともっとも相性のいい伴奏楽器はチェンバロなのです。チェンバロとリコーダーのアンサンブルを経験したかたは、このシンプルで簡素な編成の音楽が、どんな壮大な夢も微妙な心のさざめきも盛りこめる「完全な器」であることを、きっとすぐに納得できるでしょう。


■チェンバロ伴奏による究極の入門曲!

 最初はこんな曲から練習します。(曲がきけます)

 いちばんはじめ。ひとつの音だけでできています。→「6つのやさしい練習曲(1)」

 少し進むと、こんな曲とか・・・  → 「6つのやさしい練習曲(4)」

 あるいはこんな曲とか・・・  → 「6つのやさしい練習曲(6)」

 こうしてドとレとミの3つの音をしっかりおぼえて息のコントロールに少し慣れたら、本格的な曲に進みます。と言っても、この本で練習していく人にとっては、まったく抵抗はないでしょう。技術的なステップアップは本当に少しずつで、「ついて行けなくなった」というケースは、本当に考えにくい作りになっています。

 短い目の曲では…  → 「いこい」

 本格的な長さの曲では・・・ → 「ロマンス」


■楽譜が苦手なかたでも大丈夫!


★なぜ楽譜が苦手になってしまうのか?★

 「楽譜が苦手だ」と思ってらっしゃるかた。きっとあなたは管楽器をじっくりやってみたことがないでしょう。リコーダーのような合理的な指使いの管楽器をやれば、楽譜は、どなたでも必ず読めるようになるのです。なぜだかわかりますか?

 今まで楽譜が苦手でいらっしゃったのは、学校での教わりかたに原因があると思います。だって、小学校や中学校では主として楽譜を見て「声で歌う」ことを求めるでしょう。あれはいちばん難しいんです。「楽譜を見て歌う」というのは「ソルフェージュ」と言って、楽器の勉強を本格的にやっているような人でも別に勉強しなければならないような高度なことなのです。

 あるいはピアノ(ピアニカとか)のような鍵盤。じつに難しいですね。だって鍵盤ってどれも似たような形のやつがずらりと並んでいて、最初はどれがどれだかさっぱりわからないですから。

 さらにハーモニカ。あれも難しいです。口にくわえたら目に見えなくなる吹き口の位置の見当をつけないといけない。ブラインド・オペレーションそのものです。

 ほら、どれも、とっても難しいんですよね。


★リコーダーなら必ず読めるようになる★

 でも、リコーダーは違いますよ! 

 たとえば、リコーダーでは、「ミの音」といえば右の図の赤く塗った穴を押さえることです。使う指は左手の人差し指と親指。これは、何度もやってれば、自然に体が難なく覚えてくれます。

 十分に慣れたら、つぎの音を覚えましょう。「レの音」は、中指も押さえる。

 ミの音もレの音も曲を練習して十分に覚えました。では次。「ドの音」は、さらに薬指も押さえる。・・・
 
 こうやってひとつずつ覚えていきますから、どなたでも必ず「レの音を吹いてください」とか「ドを吹いてください」言われれば、吹けるようになられます。それができないなんて考えられないでしょう? 

 そうやって、たとえばミの音の吹き方をしっかりおぼえたら、それが楽譜では右のようにあらわされるということにも少しずつ慣れて、右の図を見たら「親指と人差し指を押さえるミの音」を吹けるようになればいいのです。 それが「楽譜が読める」ということなのです。

 どうですか。やれそうでしょう?きっとやれますよ!
 強いていえば、あとは「イチ」と数える間のばすか、「イチ、ニイ」と数える間のばすか・・・などが、音符の形で決まっています。黒丸なら「イチ」のあいだだけ。白丸なら「イチ、ニイ」の間のばす。そういうきまりがあります。だけど、演奏をきいて曲を先におぼえてますから、「そうか、これが楽譜にかくとこうなるのか」というふうに見ていくことで、かんたんにおぼえられます。

 「ドとレとミ」の三つを覚える範囲で、ステップバイステップでは、短い曲長い曲合わせて10曲を演奏するのです。10曲を楽しく吹いているうちに、どなたも必ず「ド・レ・ミ」の三つの音を覚えてくださるでしょう。


★親切に図解して理解を助ける仕組み★

 そして、「ステップバイステップ」では、曲を図解して、
1  2  3  4 
1  2  3  4 
1  2  3  4 
1  2  3  4 

 というように示すなど、楽譜の苦手なかたも支障なく演奏・練習をしていただけるよう心を配り、同時に無理なく少しずつ楽譜にも親しんでいただけるように工夫をこらしてあります。



■楽しく「ドレミファソ」の5音までを身につける

 「ステップバイステップ 第1巻」で扱うのは、「ミだけ」の曲からひとつひとつ音をおぼえて「ドレミ」の3音まで練習する「第1段階」、「ドレミファソ」の5つの音を覚えて練習する「第2段階」までです。「ふつうのテンポで8分音符」まで演奏できる指使いの基礎的ななめらかさも養います。

 その間に練習曲は14曲。いずれも、著者を中心とする現代の作曲家がリコーダー初級者の皆さんのために書き下ろした誠心誠意の作品です。「ドレミだけとかドレミファソだけで音楽になるのか?」 なりますとも。どうぞ聴いてみてください。みんな演奏しがいのある音楽作品ばかりです。

 リコーダーJPの教則曲集は、バロック時代にアマチュア愛好家のために少しでも面白い曲を書こうとしていたバロック作曲家たちの精神を受け継ぐ現代の作曲家たちの協力があって生まれた画期的な教則曲集なのです。


■練習する曲目リスト
6つのやさしい練習曲(1) (2) (3) (4) (5) (6) いこい 古い日記帳 ロマンス 日だまりの中で(高橋たかね) 昼下がり アンダンテ  メヌエット 

以上13曲 
※ 「日だまりの中で(高橋たかね)」「昼さがり(森 好美)」以外は石田誠司作曲


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