リコーダーJP シックハルト作品
    


ソナタ 第18番 変イ短調
(「24のソナタ 作品30」より)

★この曲を収録したCDつき楽譜★
アルトリコーダー用: 2176 1500円+税
アルトリコーダー用: RG-176 900円+税

SR-094 リコーダー用 3800円+税



★解題★

 J.C.シックハルトの「24のソナタ 作品30」は、原題は「音楽のアルファベット 24のソナタ」で始まる長いもので、1735年ごろの出版だそうです。1722年に発表された大バッハの「平均率クラヴィーア曲集」と同様に、「すべての調によるソナタ」であることが狙いの一つだったようで、フルート、ヴァイオリン、リコーダーのどれで演奏してもよいことになっていました。(音域が違いますから、その場合は音符記号の読み替えにより、移調して演奏するようになっていました。)

 すべての調、というからには、シャープやフラットの記号が5つも6つもついたような調号になる曲も出てくるわけですが、難しい場合は、やさしい調で演奏することもできるようになっていました。たとえば、「嬰ハ長調」(シャープ7つの調)の曲の楽譜を、「ハ長調」の楽譜として読んでしまえば格段にやさしくなります。そういうことをしてもよいということになっていたのです。

 RJP版では、フランス・ブリュッヘンらが提案している調の選定(全音楽譜出版社刊「24のソナタ」による)と曲配列にもとづいて出版していきます。(ブリュッヘン版では原典と異なる曲配列になっていますが、RJP版でもブリュッヘン版が付した曲番号を踏襲するということです。)

(一部改稿 2011.08.24.)


★解説★

 6つの楽章から成るソナタです。変イ短調は「フラット7つ」で、ふつうのアマチュア愛好家にとっては「勘弁してよ」と思うような演奏困難な調です。しかし、ひとたびこの洗礼を受れば、もはやフラット4つのヘ短調など天国のようにやさしく感じるようになりますから、じっくり取り組んでみる価値があるでしょう。

第1楽章はアダージョ(ゆっくりと)、4分の4拍子です。多彩なリズム型を取り入れてキメ細かく歌っていく音楽で、シックハルトらしい語り口が随所にきかれます。最後に2小節ほどのエピローグがあり、フリギア終止で次の楽章を呼び込みます。

第2楽章はヴィヴァーチェ(生き生きと)と指定されたアルマンド、4分の4拍子です。八分音符の上行分散和音のモチーフで始まり、この音型は後半でも活躍します。ひたひたとよどみなく進む気持ちのいい音楽です。最後は一瞬ですが「変ニ短調」(こんな調は普通には存在しません)を匂わせますので、「ダブルフラット」も登場します。

第3楽章はラルゴ(広々と)、2分の3拍子です。全体としてはゆったりと歌う音楽ですが、少し細かなリズム(八分音符)も用いた勢いのある動きを取り入れたテーマに特徴があります。

第4楽章は再びヴィヴァーチェと指定された、シックハルト得意の付点リズムを基調とするコレンテです。テーマは明らかに第2楽章アルマンドのテーマをふまえたものです。ヘミオラに工夫があって、面白く書かれています。

第5楽章はカンタービレ(歌うように)と指定された4分の3拍子の間奏曲。テンポはいろいろに考えられるところで、メヌエットのようにやや速く演奏してみるのもいいでしょう。

第6楽章はアレグロ(快活に)と指定された、8分の6拍子のジークです。この楽章も2・4楽章と主題の統一がはかられています。目新しさはあまりありませんが、しっかりまとめられた佳品になっています。


★試聴ファイル★

通奏低音(電子楽器): 石田誠司  リコーダー: 長井 舞

※カッコ内の表示は「指回り難度」です。

第1楽章(C−3)
第2楽章(C−3)
第3楽章(C−2)
第4楽章(C−3)
第5楽章(C−2)
第6楽章(C−3)


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