■伸びのびした音楽性 〜〜織田優子さんについて〜〜■
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■福岡古楽祭での織田さん
2003年の福岡古楽祭の「古楽コンサート」で、開演間もないころに、大阪のかただという若い女性二人がチェンバロ・リコーダーでルイエのソナタを演奏した(チェンバロ奏者のほうのかたはソロでの出演もあった)。客席できいていた石田は、実にらくらくと発音し伸びのびと歌うこの女性リコーダー奏者に好感をおぼえるとともに、「こんなかたがリコーダーJPに協力してくださったらどんなにいいだろう・・・」と思っていた。
だが、こういう専門教育を受けたらしい奏者のかたに当たるのは、石田はある意味もう懲りていた。リコーダーJPがめざしているのはアマチュアの演奏文化だし、必ずしもジャンルを古楽に限るわけでもないし、またさっぱりお金もないので、プロ筋のかたに演奏などをお願いできるような状態ではない。残念だが、縁があるまい・・・と思ってため息のひとつもついたような気がする。
その奏者が織田さんだった。石田は演奏とともにその名を記憶していた。
■演奏会情報をいただいて
だが、福岡から半年も経った3月のある日、一本のメールに石田は目を見張った。それは、織田優子さんからのリサイタルの情報であった。「サイトで紹介していただければ」というのである。
石田はさっそく返事を書き、サイトでのご紹介はもちろんさせていただこうと思うが、よければパフォーマンス広場にご登場いただいたり、またリコーダーJPのために演奏の仕事をしていただくというようなことは無理でしょうか・・・と。そういう形でご協力をいただけるなら、参画プレーヤーとしてご紹介できますよとお話ししてみたのである。
織田さんは前向きに考えてくださるようだった。聞けばお住まいもRJP事務所から交通の便がよいところである。それで、最初にメールをいただいてからわずか1週間後には、織田さんをRJPスタジオ(事務所)にお迎えすることとなった。
■織田さんへの石田の思い
織田さんは小さいころからリコーダーが好きで、早くからリコーダー奏者になりたいと思っていたという。そういう奏者のかたを石田は他にも知っているが、織田さんらの世代には、そういう人がぼつぼついるのだろう。旧世代というか、いまの40歳台〜50歳台以上のリコーダー奏者たちは、ほとんどがフルートなど他の楽器の出身で、途中からリコーダーに転じたというかたが多いように思うが、織田さんのようなかたは、いわば「生粋のリコーダー奏者」なのである。
腕前や音楽性は、福岡でいちど聴かせていただいているので、よいものを持っているかたであるとわかっている。これから各種のステージでどんどん演奏家としてのキャリアを積み、どこまで発展していかれるか楽しみだが、同時に、彼女のリコーダー奏者としての活動の中に、「リコーダーJPでアマチュア奏者の皆さんのお役に立つこと」が、ひとつの位置をしっかりと持ち続けていけば、ありがたいし、また、すばらしいことだと思う。
そして、いま「アマチュア奏者のお客さんたちが喜んでくださるように努力したい」と織田さんは言ってくれている。
ぜひ、皆さんに応援・ご声援をお願いしたいと思う。
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2004年4月2日 リコーダーJPディレクター 石田誠司 |
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