F.バルサンティ
〜〜楽器も万能の天才音楽家〜〜
★イタリア生まれ・イギリスで活躍★
フレンチェスコ・バルサンティ(1690年〜1772年?)は、イタリアのLuccaという町に生まれました。どのように勉強したのかはよくわかっていませんが、若いころからオーボエ奏者・フルート奏者として頭角をあらわし、1714年にロンドンにわたって、以後一時的な帰国はありましたが、だいたいイギリスで活動したようです。はじめはロンドンの歌劇場で多年にわたりフルート・オーボエ奏者として活動しましたが、1735年にスコットランドのエジンバラにおもむき、当地の女性と結婚しています。そしておそらくは音楽教師としての仕事をしながら、最高傑作である作品3の合奏協奏曲集(1742年)や作品4の序曲集(1743年頃)を出版しました。
そのあと1750年に再びロンドンに戻りましたが、こんどは以前の地位に復職することはできなかったため、ヴィオラ奏者として仕事をしていました。その後の消息などはよくわかっていませんが、1770年ごろに亡くなったときは貧困にあえいでいたといわれています。
このように、作曲家としてだけでなく管楽器奏者(作品1がリコーダーソナタ集ですから、おそらくリコーダーも演奏したはずです)としても弦楽器奏者としてもイギリスで活躍しただけでなく、なんとティンパニも演奏したという記録があり、実際、スコットランドからロンドンにもどるさいの旅費を手に入れるためか、ティンパニ1対を売却したことも知られているのだそうです。つまりは、管楽器・弦楽器・打楽器と何でも演奏し、さらに作曲家としてもすばらしい才能を発揮した、万能の天才のような音楽家だったのですね。
★すばらしいリコ―ダーソナタ集・作品1★
バルサンティの「作品1」は、1724年に出版された、6曲から成るリコーダーソナタ集です。これはすぐに人気を博し、早くも1727年に再版されています。ことに「2番」のソナタは現在でも多数のリコーダー奏者によってとりあげられ、録音も数多く行われている人気作ですが、他の5曲もすべて堂々たる規模と風格を持つ名品です。
■リコーダーJPがご提供できるバルサンティ作品■
・ソナタ ニ短調 作品1−1 アルトリコーダー用
・ソナタ ハ長調 作品1−2 アルトリコーダー用
・ソナタ ト短調 作品1−3 アルトリコーダー用
・ソナタ ハ短調 作品1−4 アルトリコーダー用
・ソナタ ヘ長調 作品1−5 アルトリコーダー用
・ソナタ 変ロ長調 作品1−6 アルトリコーダー用
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